靴の防水スプレーの使い方|素材・屋外の作業場所・乾燥を確かめる
靴へ防水スプレーを使うときは、靴の素材に合う製品を選び、表示を読んで、風通しのよい屋外で作業します。窓を開けた玄関や浴室を、屋外の代わりにはしないでください。
屋外でも、風向きによって霧を吸い込む事故が起きています。「外へ出たから安全」と考えず、周囲の人、火気、作業場所、乾燥まで含めて準備することが大切です。
この記事は、使用前に条件を確かめるための説明です。吸い込んでせきや息苦しさなどがあるときは作業を中止し、症状に応じて医療機関へ相談してください。強い呼吸困難など緊急の場合は救急要請が必要です。
最初に靴とスプレーの表示を合わせる
「靴用」と書いてあっても、すべての素材へ同じように使えるとは限りません。靴の素材表示と、スプレーの使用できる素材・使えない素材を照合します。
革、起毛素材、布、コーティングされた素材などの扱いは、製品ごとに確認します。素材が分からない靴や、装飾の多い靴なら、無理に噴霧する前に靴メーカーや販売店へ相談してください。
目立たない部分での試し方が製品に案内されている場合も、その表示に従います。「前の靴で変色しなかったから」という理由では、別の靴への適合は判断できません。
購入前に確認する項目は、対応素材、使用できない部分、噴霧距離、量、乾燥時間です。何分乾かせばよいかを、どの製品にも共通の数値で覚えないようにしましょう。
作業場所は、玄関ではなく条件の整う屋外へ
消費者庁の注意喚起は、マスクを着用して風通しのよい屋外で使い、風向きに注意するよう案内しています。屋内、車内、窓を開けた玄関などで済ませないでください。
屋外に出たら、噴霧した霧が自分や周囲の人へ流れないかを見ます。ベランダでも、近くの窓や隣の住戸、人のいる場所へ流れるなら、その場所で続けるべきではありません。
作業前の判断を、次のように分けると確認しやすくなります。
- 雨や強い風で条件が整わない:室内へ移さず、別の日へ延ばします。
- 子どもやペットが近くにいる:作業場所と時間を変えます。
- 近くで喫煙や火を使っている:その場では使いません。
- 霧が戻ってくる:噴霧を止め、場所と風向きを見直します。
マスクをしていることだけを理由に、霧を吸い込んでよいわけではありません。周りの人も含めて、吸い込まないための条件を揃えます。
靴を脱いで、表示どおりの量を使う
日本エアゾール協会の案内では、身に着けたまま顔の近くで使わないこと、一度に大量に使わないこと、火気を避けることなどが説明されています。
靴を脱ぎ、安定して置ける場所で作業します。噴霧距離と量は製品表示に合わせ、近づけて大量にかけたり、顔を寄せて状態を見たりしないでください。
例えば、出かける直前に片足ずつ履いたまま仕上げる使い方では、顔や体へ近い位置で作業しがちです。時間に余裕がない日は、無理にその場で使わないという選択もあります。
汚れを落とす、乾いた状態へ整えるなどの前処理が必要な場合も、靴とスプレーの説明に従います。濡れた靴へ多く吹けば効果が補える、と考えないようにしましょう。
乾燥時間を省かず、次の行動まで決める
噴霧後は、製品が指定する条件と時間で乾燥させます。乾燥を早めるためにストーブや火気へ近づけたり、指定のない加熱を行ったりしません。
乾くまでの置き場所も先に考えます。人が頻繁に通る場所や、子どもが触る場所へ戻してから考えるより、作業前に場所を確保しておくほうが落ち着いて扱えます。
表示にない自己流の確認として、水へ浸したり、大量の水をかけたりする必要はありません。スプレーによって、靴の縫い目や開口部も含めて完全防水になるとは考えないでください。
乾燥を終えた後は、靴の状態を見て、缶も表示どおりに保管します。作業が終わったからと、子どもの手が届く場所や、高温になる車内へ置いたままにしないでください。
明日の雨に間に合わないときの判断
帰宅が遅く、屋外で安全に作業できないときは、玄関で急いで済ませるより、使わずに済む方法を選びます。雨に対応した別の靴を使う、外出の経路を変えるなど、スプレーを使うこと自体を目的にしないようにしましょう。
すでに濡れた靴で、製品が求める下準備や乾燥時間を満たせない場合も、そのまま追加噴霧して補おうとはしません。靴と製品の条件を確認し、手入れできる時間を取り直します。
「少量なら室内でもよい」「マスクをしたから顔へ霧が来てもよい」と、条件を一つずつ省かないことが大切です。使うかどうかの判断を先に済ませておけば、作業途中に危険な場所へ移動する必要も減らせます。
吸い込んだかもしれないとき
日本中毒情報センターには、屋外も含めた事故と予防の案内があります。使用中や使用後に体調が悪くなったら、作業をやめ、使用した製品名と状況を確認して医療相談につなげます。
相談するときは、製品の容器、使用場所、使ったおおよその量と時刻、症状を伝えます。自己判断で再び噴霧して確かめたり、症状が強いのに乾燥作業を優先したりしないでください。
靴を守るための手入れでも、作業する人や周りの人の安全が先です。素材と場所、時間の条件が揃わないときは、使わずに別の雨対策を選びましょう。